生でも加熱しても食べることができ、そのまま切ったりすりおろしたりするなど、様々な調理法が可能な長芋。
ただ、通年販売されておらず常に食卓に並ぶような食材ではないため、栄養価をよく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、長芋の栄養素や嬉しい効果についてご説明します。
長芋ってどんな野菜?
長芋はヤマノイモ科ヤマノイモ属の野菜で10〜3月に旬を迎える冬野菜です。日本では青森、北海道、群馬、茨城、千葉などで多く生産されています。
長芋は別名山芋だと認識されている方が多いかもしれませんが、実は長芋と山芋は全く同じものではありません。
山芋は日本が原産で自然薯と同じ品種とされています。粘り気が強く甘みがあるのが特徴です。
長芋の原産地は中国で、大和芋と同じ品種です。水分が多く粘り気が少ない、サクサクとした食感です。アクが少なく淡白な味であるのも長芋の特徴の1つですね。
ただ、どちらもヤマノイモ科の野菜であり、栄養価もほぼ違いはありません。
長芋に含まれる栄養素とは
長芋に含まれているのは、ビタミンB群やビタミンC、カリウム、亜鉛、鉄、食物繊維といったビタミンやミネラル。
また、長芋のネバネバしたぬめり成分であるムチンも多く含有しています。さらにジアスターゼやカタラーゼなどの消化酵素も多く含まれていることが特徴です。
長芋の栄養素から期待できる効果
長芋の栄養素を摂取することで得られる効果をいくつかご紹介します。
疲労回復
長芋に多く含まれているビタミンB1は、補酵素として糖代謝の促進を助け、糖質をエネルギーに変える働きをします。それにより、乳酸やピルビン酸などの疲労物質を体内にたまりにくくしてくれるのです。
胃にやさしい
長芋のぬめりのもとであるムチンは、胃壁を保護したり傷ついた胃粘膜を修復する働きがあります。胃炎や胃潰瘍など、胃のトラブルには嬉しい成分ですね。
デンプンの消化酵素であるジアスターゼも食べ物の消化を良くし、胃腸を整えたり、暴飲暴食による胃もたれ、胸焼けなどの緩和といった効果が期待できます。
便秘解消
ムチンは水溶性植物繊維の1つです。硬くなった便を柔らかくする性質があり、便を出しやすくするため、便通や便秘に悩んでいる方におすすめ。
消化促進
ジアスターゼはデンプンの消化酵素の1つですし、ムチンは蛋白質分解酵素の1つなので、消化の手助けになります。生で食べることでその効果を発揮します。
抗酸化作用
カタラーゼは体内で合成される抗酸化物質。体内で活性酸素が生じると過水化水素と酸素に分解され活性酸素の毒性は低くなりますが、過水化水素をそのままの状態にしておくとイオンと結合して強力な活性酸素に変化してしまいます。
カタラーゼは過水化水素を分解し、活性酸素の害を防ぐ働きがあります。
長芋を使った簡単レシピ
子供から大人まで好まれるお好み焼きに長芋を加えて、体内の老化防止に役立つ1品にしてみましょう。
長芋入りお好み焼き
材料
- 長芋…100g
- キャベツ…2〜3枚
- 豚肉…50g
- 卵…1個
- 小麦粉…100g
- 水…適量
- 揚げ玉(お好みで)
- 油…適量
作り方
- キャベツはざく切り、豚肉は幅15cm切る。
- 皮をむいてすりおろした長芋に小麦粉を加え、卵を割り入れ水を加える。
- ②に①と揚げ玉を加えて混ぜ、油を引いた鉄板で両面を焼く。
オーガニック野菜を摂ろう
オーガニック野菜なら生で食べても安全安心に摂取することができ、本来の野菜の味を感じることができます。土壌の状態によっても味に変化が出るので食べ比べて見ても面白いかもしれません。
様々な調理法を試しながら長芋の効果を実感してみてはいかがでしょうか。